大判例

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東京高等裁判所 昭和32年(う)380号 判決

被告人 李相泰

〔抄 録〕

所論に鑑み記録を調査し、本件犯行の動機、犯罪後の状況、被告人の生活状態、家庭の事情その他諸般の情状を考量しても、被告人に対する原判決の量刑が重きに過ぎるとは認められず、また原審が本件犯罪に係る貨物を没収することができないため、関税法第百十八条第二項に従い右貨物の犯行時の価格に相当する原判決主文表示の金額を追徴する旨言い渡したのは、固より正当である。なるほど所論共犯者金無成は昭和三十一年三月二十日付神奈川簡易裁判所裁判官の発した略式命令において罰金二万円に処せられたが、所論追徴を附科されていないこと記録上明らかであるけれども、同人は右略式命令に対して異議の申立をせず、該命令は当時確定しているのであるから、原審としては同人に対し所論追徴を附科するに由なかつたわけである。従つて、この点を捉えて原判決の量刑不当を云為するのは当らない。論旨はすべて理由がない。

(谷中 坂間 荒川)

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